失われゆく『民具』を守った町·只見~自然と暮らしの物語を訪ねる
〇長い歴史の中で、先人たちの暮らしと共にあった民具。全国で急速に失われつつある今、先人たちの技と知恵、そしてそれを育んできた自然に出会える場所が、奥会津に。
〇1万点近い民具が、町民自らの手で守られ分類された奇跡~「只見形式」
今回、国内でも稀有な、民具専門の博物館の学芸員の方による解説、そして更に、その背景となる自然のお話もお聴き頂きました。
※今回、2月末に、現地で実際に、専門家同行のモデルツアーも予定しています!
『自然首都』と呼ばれる、福島県の只見町。古来より、雪や森、川などの豊かな森の恵みを受け、そして時には厳しさとも共存しながら人々が暮らしてきました。
そしてその営みの中で、自然採取、農耕、狩猟や衣食住などの目的で、たくさんの民具が工夫をこらし作られ、受け継がれてきました。先人たちの自然の恵みへの感謝と、厳しさと共存してきた知恵と技がつまったもの、それが民具です。その民具を記録し、後世に伝えようと町民自らの手で、独自の方式で収集・記録したのが只見町の人々です。
民具のコレクションは膨大な量となっており、中でも代表的なものが「会津只見の生産用具と仕事着コレクション」2,333点 として国指定重要有形民俗文化財になっています。
今回のオンラインツアーでは、なかなか見る機会がない東北地方に伝わる伝承の踊り【早乙女踊り】も、この地域の地域性を伝えるものとして触れていきました。また、この時期の山の美味しい食べ物、只見町でのお得な情報もご紹介。
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【講師プロフィール】
◆ただみ・モノとくらしのミュージアム学芸員 原永円香さん
埼玉県出身。美学美術史学科で美学を専攻。2022年4月より地域おこし協力隊として只見町移住。ただみ·モノとくらしのミュージアム(2022年7月開館)の学芸員として勤務。趣味は博物館·美術館巡り、声楽·楽器演奏など。
◆崎尾均さん(Botanical Academy代表、新潟大学名誉教授)
大阪市出身。2021年Botanical Academyを設立し代表、新潟大学名誉教授。水辺林の生態や樹木の生活史、外来種ニセアカシア、富士山の森林限界、積雪地帯のスギの更新を研究。只見では、日本有数のブナの森やヤナギ林の生態を研究。これらの研究成果をもとに、セミナー講演、エッセイ執筆。NHKドキュメンタリー「伝説の超巨大杉を追う」、NHKラジオ「山カフェ」出演。著作に、「樹に咲く花(山と渓谷社)」(共著)「水辺の樹木誌(東大出版会)」(単著)植物や森の魅力の親しみやすい解説に、ファン多数!
◇酒井治子さん(只見線地域コーディネーター)
高校、大学で只見町を離れ、2003年に只見町へ。11年間、一般社団法人只見町観光まちづくり協会勤務。2019年から合同会社メーデルリーフ代表社員。2020年からNPO法人そらとぶ教室副代表。JR只見線車内での車内販売、車内ガイドを毎週実施。
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【奥会津・只見はこんなところ】
只見町は、福島県の西端に位置し、古くから歴史の舞台として、また近年は豊かな自然をいかしたユネスコエコパーク「自然首都」としても注目を集めています。
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